みず?ぶろぐ

六命ことSicx Livesのいち参加者によるだべり

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日記60日目

≪60日目≫
今回の敵は、ほぼハムスターだった。
偉いハムスターなんだろう。次々に部下を呼び出していた。
しかし、今の俺たちの力なら、片手間に蹴散らす事が出来る。
よい血肉になったのではないだろうか。


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≪60日目≫

 戦いを終えて夜営の準備も終わり一息ついた頃、俺はネアリカを探していた。
 遺跡の外での出来事。
 アレをあのまま終わらせてはいけないのではないかと思って。

 辺りを見回すと、アマティエルさんと座り込んで話をしているネアリカが見えた。
 近くには他の人もいないし、ちょうどいい。

「ちょっと、今いいか? 話したいことがあるんだけど」
「あ、はい……」

 声をかけると、ネアリカは少し驚いて、小さく頷く。
 それを見て、横にいたアマティエルさんが気を利かせて席を外そうとしたのだが、
 それは、俺が制止した。

「あなたもここにいて下さい」

 アマティエルさんは、怪訝そうな表情を見せながらも座り直し、
 俺も同じように近くに腰を降ろす。

 ──さて、どうしたものか。
 ほとんど何も考えずに声を掛けてしまい、少しだけそれを後悔した。

「俺と幾つか約束をして欲しい」

 仕方なく直球で勝負する事にする。

「まず、マナを吸収し過ぎないこと。
 君は別に俺を殺したいわけじゃないだろ。
 なら、あんな事は二度と起きないようにしないとな」

 望んでいるのならまだしも、望まないのであれば、二度と繰り返さないようにしなければならない。
 しかし、吸収するなというのは無理な話だ。
 この島にいる限り、は。

 さすがにネアリカもどう返答していいか困っていた。
 そして、無難だと思われる返事をした。

「……はい。でも、それは状況にもよると思うので確約は、無理です。
 その、なるべく守るつもりでは、ありますけど……」
「今はそれでいい。俺の言葉を忘れなければ」

 いざという時、必ず俺の言葉が脳裏に浮かぶとは言い切れないが、
 言葉には力があると思う。
 それが、ネアリカを守ってくれれば……。

「次に、無茶をしないこと」

 何を持って無茶とするか、その基準は人それぞれだろう。
 ただ、これだけは言っておかなければならない。

「君は強いし、どんどん強くなっていると思う。
 それは、無茶をしてきたからかもしれない」

 倒されても倒されても起き上がり、その度に強くなる。
 しかし、その傷は癒えたのか? 心の傷は?
 強さで覆い隠しても、内部に傷が残っていれば、いつか壊れてしまうかもしれない。

「でも、それは、上を目指せば目指すほど辛くなるだろ。
 それを……見ている俺も、辛いから」

 これを言ったのは、今後彼女が無茶をしていると俺が判断した時、
 強制的に止めるという俺の決意でもある。
 基準は違うから、俺は俺の基準で動く。

「えっ あ、あの……すみません。そんなこと、全然考えてなくて」

 彼女は、自分だけの辛さなら我慢してしまう。

「でも、そう言ってもらえると申し訳ないけど嬉しい……かな。
 けれど、どうしても無理はすると思います。無茶は、控えますけど」
「ああ」

 だから、わざとこう言った。
 彼女が俺の事も考えて、無茶をし難くするために。

 そして、最後。

「最後にもう一つ。限界になる前に、誰かに助けを求めること。……特に、俺に」
「はい。……私が無理しすぎると余計に迷惑、かけちゃいますもんね」

 ネアリカはしゅんとしょげた様子を見せた。

「……他人に迷惑を掛けたくないと、何でも自分でやろうとするのは、
 悪い事じゃあない」

 それはネアリカの長所でもある。短所でもあると思うけど。

「ただ、それじゃ、俺が一方的に迷惑を掛けてることになる。
 客観的に見て、この一番隊で足を引っ張ってるのは俺だろ?
 俺はいつも、君やフェフさんの後ろに隠れてるだけだ。
 だから、君も迷惑を掛けていいんだよ」

 一番隊で、一人で戦えないのは俺だけだ。
 相手を圧倒する火力も、相手を翻弄する技も、守りも回復も何もない。
 これが、ネアリカ以外でなければ特に何も思わないが、
 ネアリカが前に立って、彼女だけ傷を負う姿を後ろで見ていると、
 さすがに居たたまれない気持ちになる。
 
 すると、ネアリカは声を荒らげた。

「そんな! そんなこと、ないです。迷惑だなんて……」

 俺の言葉に衝撃を受けたのか、少し涙目だ。

「私達は三人で、それぞれ役割を果たして、ちゃんとチームとして動けてるじゃないですか。
 魔術師は、後方で支えるのが仕事です。あなたは戦士じゃないんだからそれでいいんです。
 迷惑だなんて、思ったこと……ないですから」

 でも、迷惑を掛けているのは確かだから。
 とは、口にしなかった。 

 そもそも、ネアリカが迷惑だと思っている事も、俺にとってはなんてことはない。
 迷惑だとは思っていないのだ。それこそ、殺されそうになったことだって。
 結局、相手を想うあまり気にし過ぎている、のだろう。

 俺は違う方向から攻めてみることにした。

「俺と……ずっと一緒にいるんだろ?」

 後で思い返すと、恥ずかしい台詞だ。

「なら、迷惑も掛け合っていくことになる。
 遠慮なんてしなくていい。
 そういう関係になりたいんじゃないのか?」

 ネアリカがハッと顔を上げた。

「……良いんですか? 私……すごく、迷惑かけると思いますよ。
 それでも………いえ、違いますね。アクエスさん。私を……支えてください。
 私も、あなたを支えますから」
「ん、任された」

 見つめ合って、くすりと微笑んだ。
 
 ああ、やっぱり、俺は彼女と共にいたい。
 ──この命が尽きるまで。






「……なぁ、私はやっぱり席を外したほうが良かったんじゃないのか?」

 隣でアマティエルさんがぽつりと呟く。 
 正直、その時まで、アマティエルさんがいる事を忘れていた。

「な、何故他人事なんですか。
 あなたにも、この約束を守って、ネアを守ってもらいたいんですから」
「あ、ああ……」

 上手く誤魔化せただろうか?
 

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