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みず?ぶろぐ

六命ことSicx Livesのいち参加者によるだべり

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日記36日目

≪36日目≫
昨日、木漏れ日の市場の近くで戦闘があったらしい。
結構大きな騒ぎになっていた。
アキさんが重傷……重体?だとか。
不思議な事もある。

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≪SummerVacation 昼≫

 神様の気まぐれで、この島がちょっとエロスな島になったとかならないとか。
 そんなこともあって、今回もこの季節がやってきた。

 冒険者の夏休み。


 俺は、海で泳ぐ事に関しては別にどうでもいい。
 ただ、この場合の”泳ぐ”の意味は、水着(又は薄手のもの)を着て、炎天下の中で遊ぶという事だ。
 それは、肌にも良くないし、急な病気で倒れる可能性もある。
 だから、出来れば、長時間泳ぐのは止めておいた方がいい。

 ……というのは、一般人の話であり、俺をここに連れてきた彼女には当てはまらないのだろうか。
 彼女──ネアリカは、一人で海で遊んでいる。
 今日のネアリカは、朝から気持ちが高ぶっているのか、楽しそうだ。
 時折、こちらに向かって手を振るので、俺も笑って手を振り返した。

 
 結局、今回も、誘われて海へ来た。
 五年前……リシェル姉に無理矢理連れてこられた事を思い出す。
 あの時は、何があっただろうか。
 
 あの時と似ているけれど、かなり違う今の状況。
 海に二人でやってきて、更衣室で水着に着替えて、同じように水着に着替えた彼女を見ると、
 前とは違って、他の男には見せたくないな、と少し思う。
 この辺りが、大きく違う点なのだろう。

 海の家でパラソルとござを借りて、浜辺で一休み。
 俺が海に出ない事を告げると、ネアリカは残念そうな顔をしたが、すぐに気持ちを切り替えて遊び始めた。
 海が好きなのだろうか? それとも珍しいから?
 覚えていたら、後で聞いてみよう。

 
 太陽が頭上に差し掛かり、彼女も昼食の為に戻ってきた。
 少し迷ったが、屋台で焼きそばを買って食べた。

 昼食後、ネアリカは、その焼きそばを焼いていたらしいフレグランスさんと一緒に沖の方へ行ってしまった。
 どうやら、以前から約束をしていたようで、俺も特に止めはしなかった。
 俺は、フレグランスさんの事は噂程度にしかしらない。
 彼女が決めた事なのだから、大丈夫だとは思うけれど。

 
 二人があまりにも遠くへ行ってしまったので、目視出来なくなってしまった。
 これ以上、俺が浜辺にいる必要はないだろうと思い、もっと涼しい所へ移動する。

 パラソルを畳み、ござを木陰に敷いて、その上に寝転がった。
 首から提げている小瓶が、ござに当たり音を立てる。
 ネアリカは、これを見て、変わったペンダントだと思ったようだ。
 確かに変わっている。赤い液体が入った小瓶を首から提げているのだ。

 小瓶に触れると、ひんやりとした感覚が指に伝わる。


 
 そんな時、

「アクエス君。起きたまえ、アクエス君」
 
 聞きなれた声がして、俺は身体を起こした。

「あれ? アルテアさん?」

 俺と同じギルドの俺と同じ魔法使い。
 ただ、扱う属性は違う……そんなアルテアさんがそこにはいた。

 声でアルテアさんだと予想はしていたのだが、その姿を確認して、俺は一瞬目を丸くした。
 そこにいたアルテアさんは、夏の海に相応しく、水着姿ではあった。
 ただ、露出の高い大胆な水着で、今までの印象とは大きく異なる。
 
 夏、恐るべし。
 少し目のやり場に困った。

 アルテアさん曰く、一人でいるのに飽きたので、俺に相手をして欲しいそうだ。
 どうも俺は年上の女性に押し切られる事が多い。
 今回も、例外なくそうなった。

「しかし、何だ。君が一人だというのは少々意外であったな。ネアリカ君と一緒なのだと思っておったのだが」

 そう言って、アルテアさんは怪訝な表情を見せる。
 俺がネアリカと一緒に出かけたのを見ていても見ていなくても、
 同じギルドの仲間だ、それくらいは予想しているだろう。

「他の方と遊ぶ予定があったようで」
 
 特に隠す必要もないので、俺は素直に答えた。
 
 それからしばらくの間、アルテアさんと世間話を話していた。
 とはいっても、ほとんど魔術に関する話だ。

 俺はこの島で水属性の魔術を学んでいる。
 主に凍結系で、つまり温度を低くする事を目指しているのだが、逆に高くすれば水は気体に変わる。
 以前、アルテアさんとそんな話をしていたため、この暑さ、そして海を見て、
 おそらく大量にあるであろう水蒸気を上手く使えないかと考えた。
 瞬間的に凍らせれば、綺麗な水が確保できるのではないかと。

 そんなことを話していた。

 しかし、水蒸気は水に比べると体積がかなり大きくなっているはずだ。
 だから、水を作るとしたら、かなりの量を集めなければならない。
 それを変換させる魔力と、得られる水の量を考えると、効率が悪いように思えた。


「ふむ、では私はそろそろ読書に戻るとしよう。邪魔をして済まなかったね」

 水蒸気の話が一段落した所で、アルテアさんは腰を上げた。
 俺は立派に時間潰しの役目を果たせただろうか?

 俺は別れ際にこう言った。

「いえいえ、せっかく海に来たんですし、アルテアさんももっと他の方と話した方がいいのでは?」

 余計なお世話かもしれない。



 そして、一人になって、また寝転がった。
 海を眺めてみるが、ネアリカの姿はまだ見えない。
 まさか、事故にあって帰れなくなった……なんてことはないだろうけど、
 連絡を取る方法は何もない。

 もしも、のことがあっても俺は何も出来ない。

 ……一緒にいれば何か出来る?
 俺が? 何が出来るというのだろう。


 彼女には幸せになって欲しいと思う。
 それなのに、俺を好きになって、俺の苦しみまで背負う羽目になってしまった。
 
 ──もし、あの島で、俺と出会わなかったら、彼女はこの島で出会う俺を好きになるだろうか?
 不意にそんなことを考えた。

 ……宝玉……過去を操る……か。

 俺の迷いを映したように、血が小瓶の中で揺れた。
 

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