二期最後の日記?
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それは、ある暑い夏の日。
それとも、寒い冬の日だっただろうか。
島の時間はゆっくりと動きを止めた。
だから、もう成長しない。
新しい場所へ行くことも出来ない。
繰り返されるのは、同じことばかり。
それが、時が止まるということ。
俺がここにいる理由。来た理由。
初めに島に訪れた時の事を思い出す。
その時は、こんな形で終わりがくるとは思ってもいなかった。
当たり前だ。
その時は、希望に満ち溢れていただろうから。
ここで多くの人と出会い、多くの事を学んだ。
力を持ち帰る事は出来なくても、その使い方を持ち帰る事は出来る。
俺は本を手に取り、数ページ破り取る。
持ち帰れないものを島へ戻す。
そんなことをしなくても、持ち帰れないのだけど、
悔しいから、自分の意思で置いていく。
従姉の手を取る。
誰にも別れの言葉を告げるつもりはなかった。
俺は、もう二度とここには来ないだろう。
それでも……別れではないと思いたかったのかもしれない。
── この島の時が再び動き出す事はあるのだろうか?
最後にそれだけ考えた。
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アクエスは読んでいた日記を閉じた。
目を閉じれば、今でも思い浮かぶ島の日々。
しかし、それは、どこか脚色されていて、そして、欠けている部分がある。
思い出というものはそういうものだ。
しばらく、思い出に浸りたい気持ちではあったが、今のアクエスにはのんびりしている時間はなかった。
階下から、アクエスを呼ぶ声が聞こえる。
アクエスはそれに答えると、日記を机の上に置いたまま立ち上がった。
そして、ふと思いついたように、傍に置いてあった『島への招待状』を日記の適当な位置に挟みこむ。
そこに真実を残して、アクエスは自室を出た。
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